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「戦火のマエストロ 近衛秀麿」   

10月初旬、BSの「プレミアムカフェ」でこのタイトル
の番組が再放送されていました。

もともと2015年8月に戦後70年を意識して作られた番組
だと思うのですが、

実は、いつのころだったか忘れましたが、うちのオケの事務局に
NHKの下請け会社から「近衛秀麿の番組を作りたいのだが、
お宅のオケ団員で外人のチェロ奏者はいませんか」という
問い合わせがきたことがあったのですね。

そのことが記憶に残っていたので、どんな番組なのかなと
録画して見たのですが、

実に素晴らしい番組でした。どう素晴らしいか、どうすごいかは

こちらを見てください。特にページの中ほどにある「番組スタッフから」
の記事を読んでみてください。

戦後70年を経て、この事実がわずか1年半まえにわかった事、
しかも詳しいことはアメリカの国立公文書館にあった近衛秀麿
自身の「尋問調書」で判明したというのです。すごいです。
驚きです。

秀麿は1924年に初めてベルリンフィルを振り、1933年
には客員指揮者として、再びベルリンフィルでシューベルトの
弦楽5重奏曲をオケ版に編曲して演奏したばかりか、欧米各地で
もタクトを振り、戦下で壊滅状態のワルシャワでヨーロッパ中の
奏者を集めて「未完成」を振っていたとは・・・。

音楽をやっていながら全く知りませんでした。ましてやユダヤ人
音楽家の亡命を支援していたなんて。

録画を見終わったあとしばらく興奮が収まりませんでした。
早くブログに書きたいと思いながら、今日になってしまいましたが

その間図書館で「日本のオーケストラを作った男、近衛秀麿」
を借りて読んだり、兄さんの文麿の本も読んでみました。

番組には触れられてないことも沢山書かれていました。
例えば文麿とは異母兄弟であるとか、秀麿自身の子供や
付き合った女性の事など。そして山田耕作との確執
戦後帰国してからの、順調とはいえない生活などなど。

「プレミアムカフェ」は平日の午前中のBS放送なので、
意外に見てない人も多いので、みたい人には、どんどん
DVDに落として、差し上げています。

どこかの記事で「NHKはどうしてこの番組を地上波で
やらないのか」と非難めいたものもありましたよ。

by hygge-bo | 2016-10-30 00:23 | 音楽 | Comments(0)

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